2025.10.13 二子山西岳中央稜を登ってきました。二子山西岳中央稜は秩父二子山の西岳1峰の南に切れ落ちる岩峰。最高グレード5.8、7ピッチのクライミングルートです。初級者向きの人気ルートらしいですが、核心は思ったより辛くてスリリングな登攀を楽しめました。

アプローチは股峠入り口に車を停めて徒歩20分。前前日の雨で粘土質の登山道はぬかるんでいて滑ります。股峠を越えて少し下り、ローソク岩に向かうトラバース道へ。


西岳の岩場を通り越してトラバース道を進み、適当なところを1峰と2峰の間に向かって登りますが、ちょっと行き過ぎたらしく、赤いドラム缶があったのですが本峰フェースらしき違う岩でした。岩伝いに少し戻るとまた赤いドラム缶があり、中央稜の取り付きに着いた様です。

身支度をして岩に取り付きます。1ピッチ目はフェイスとフレーク。結構傾斜の強い箇所もあり1ピッチ目からスリリングでした。
中央稜は思ったより灌木や岩のホールにプロテクションを取ることが多かったので、アルパインヌンチャクを多めに持ってきた方が良かったです。

この日は天候が微妙なせいか、自分たち以外にクライマーはほとんど居なくて、不思議な格好で音楽をかけながら登ってきたフリーソロの人だけでした。
2ピッチ目はスラブ。ボルト多めです。

3ピッチ目はワイド〜ハンドサイズのコーナークラック。核心は下部のクラックではなく、もっと上のハンドクラックでした。核心のクラックは傾斜があり磨かれていて染み出しもあり、滑りやすくてグレードより難しい感じ。ハーケンや岩のホールにプロテクションが取れるのでカムは少なめで大丈夫でした。自分はキャメロット#1と#2を使いました。

それぞれのピッチの上には広いテラスがあり、ボルトまたは木で終了点を構築できます。

4ピッチ目は左上してから数mだけ垂壁を登ります。

5ピッチ目は垂壁のフェース。一見難しそうですがホールドが豊富にあってグイグイ登れます。

6ピッチ目はスラブから階段状のクラック。スラブにはボルトがあります。

7ピッチ目は階段状の岩の歩きで1峰山頂へ。
せっかくなので二子山西岳2峰に寄りました。下山は1峰と2峰の間のコルから登山道を下りました。

二子山中央稜は様々な形状の岩があり、プロテクションも様々、スリリングな核心もあり、アルパインクライミングを学びながら楽しめる面白いクライミングルートでした。支点が豊富にありカムは少なめでも大丈夫そうです。サイズはキャメロット#1-#4くらい。
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