2024.10.14 奥穂高南稜を登りました。奥穂高岳南稜は、岳沢から奥穂高岳のすぐそばの南稜の頭までダイレクトに登るバリエーションルート。難易度は比較的易しいアルパイン初級者向けルートです。
初日は上高地に入り岳沢小屋まで登ってテント泊。
岳沢小屋は人がそれなりにいましたが、紅葉の最盛期で混雑していたらしい涸沢カールより比較的空いていたようで、テントも無事張れて快適に過ごせました。
写真の青線が穂高岳南稜ルート。岳沢のテント場から岳沢に入って沢を登り南稜ルンゼに取り付きます。南稜ルンゼを登って中央ルンゼから右に上がって南稜の稜線に乗り、トリコニー1峰、2峰、ナイフリッジを登って南稜の頭へ。写真の左上にトリコニー3峰まで見えているようですが、まだまだ南稜の頭まで岩場やナイフリッジが伸びています。南稜の頭が一般登山道との合流点で、奥穂高岳まですぐ。
初日の明るいうちに南稜の取り付きまで下見に。南稜ルートは写真の左方向に登っていきます。
テントに戻り夕食、そして翌日の早朝から南稜を登り始めたのですが、下見をしたのにも関わらずルートを間違えて滝沢大滝左のルンゼを登ってしまいました。その日は撤退して翌3日目に南陵にリベンジ。
前日のルートミスがあったので念のため早めの時間に出発。暗いうちから南稜を登り始めます。登攀グレードは易しくてサクサク登れます。2段目あたりのチムニーで1回だけロープを出しました。
広い草付きに出たので一休みしていると、なんとモルゲンロート。穂高連峰のモルゲンロートと眼下に広がる上高地の景色はとても勇壮でした。
岩はとても登りやすくトレースも明瞭で、グイグイ進んで高度を上げます。地形図を見てもここがどのあたりなのかトリコニーはどこなのかよく分からず、スマホのGPSで確認したらいつの間にかトリコニー1峰も2峰も既に越えていました。
さらにハイマツやナイフリッジや岩場を進みます。
懸垂地点は気付かぬ間にクライムダウンで過ぎていて、最後に長いガレ場を歩いて南稜の頭に到着。昨日のルートミスから不安になっていましたが、割とあっけなく登れました。岳沢出発から4時間半ほど。
登攀後は奥穂高岳に寄り、吊尾根から重太郎新道を通って岳沢に戻りました。初日に予報外の雨が降り稜線は雪と凍結だったらしくて念の為チェーンスパイクを持っていましたが、吊尾根は日当たりがいいためか雪はほとんど溶けていて大丈夫でした。
岳沢でテントを畳んで上高地に下山。観光客は昨日より少なかったらしくバス待ちは短時間ですぐに乗れました。
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