2025.7.13 中央アルプス 越百山の登山道に沿って流れる、福栃沢(ふくとちざわ)を遡行しました。
福栃沢遡行は標高差900m、遡行6時間、行動時間10時間の大スケール。たくさんの滝、ナメ、巻きがあり、記録や情報が少なく残置支点はまったくなく、ナチュラルでワイルドな沢登りを楽しめました。

伊奈川ダム下ゲートに車を停めて前泊しましたが、着いた時にはもう車がたくさん。越百山や南駒ヶ岳へ登るのでしょうか。朝に行ってたら車が停められなかったかも。
伊奈川ダム下ゲートから福栃平まで林道を歩きます。

ふくとち橋を渡り、越百山登山道を数十m歩いてから堰堤に降りて入渓。

梅雨が短かったからか、水量は少なめ。この日は曇りであまり暑くなかったです。

しばらくナメが続きます。ちょっとヌメってる。自分はラバーソールの沢靴でしたがフェルトソールの方が良かったかも。



堰堤が出てきました。右岸の梯子から越えます。

10mくらいの滝が見えてきました。直登は難しそう。

巻くこともできそうですが、左岸の岩を登りました。ちょっと難しくてグレードIVくらい。バランシーで浮石も多く支点も取り辛い。

登るとすぐ滝。これも直登は難しいので巻きました。

小滝が続きます。

そして大迫力の3段40m程の滝が見えてきました。

1段登ってみると、2段目はナメ滝、3段目は直登難しそう。2段目は水線を登り、右岸にトラバースして3段目は小さく巻きました。

3段の滝の上に出るとなだらかに。

ホッとしたのも束の間、また傾斜が強くなってきて滝が出てきました。

幅の広い滝が見えてきました。右岸に3条、左岸に細く1条流れてます。

右岸の一番端も登れそうですが、左岸側を登りました。

まだまだ小滝ナメ滝が続きます。しかもヌメりがどんどん強くなってきた。


難しい滝は巻きます。福栃沢の巻きはどれも小さく巻けます。



滝が多すぎてお腹いっぱい。まだ終わんないかな。

そろそろ脱渓するポイントを考えながら登ります。




2100mの二股を左股に入り、脱渓点を探ります。

2150m付近にトラバースのトレースがあったのでそこから登山道へ抜けました。

後は越百山登山道を降りて、林道を戻り伊奈川ダム下ゲートに到着。長かったけどすごく充実した沢登りでした。
福栃沢は遡行グレード2級上、登攀グレードは難しい滝を巻けばIIIくらいでしょうか。ヌメりが強いのでフェルトソールが良さそうです。装備は50mロープ、カム、ハーケンなど。
スケールが大きく登りやすく楽しめる沢なのに、本で紹介されてないからか記録が少なく残置支点の類もないので、自分たちで考え判断して突破する醍醐味を味わえる貴重な沢と感じました。
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