中ノ尾根山〜合地山【南アルプス深南部】

2025.11.1-3 紅葉真っ盛りの南アルプス深南部、中ノ尾根山〜合地山(がっちさん)に登りました。

元々は水やテント泊装備を背負って周回の予定でしたが、天気予報が思わしくなく中ノ尾根山登山口にテン泊して合地山ピストンのゆるい行程に変更。それでも無数の倒木や深い笹薮漕ぎの半端ない、南アルプス深南部の片鱗を垣間見ることができました。

中ノ尾根山 山頂
中ノ尾根山 山頂

ルート

1日目 林道白倉山線ゲート〜中ノ尾根山登山口(テント泊)
2日目 中ノ尾根山登山口〜中ノ尾根山〜合地山I峰〜中ノ尾根山〜中ノ尾根山登山口(テント泊)
3日目 中ノ尾根山登山口〜林道白倉山線ゲート

1日目と3日目は林道を歩くだけ、2日目に身軽な装備でがっつり登る行程です。

アクセス〜白倉林道ゲート

天竜川沿いの水窪方面から車で林道白倉山線(白倉林道)をゲートまで行き、ゲート手前の駐車スペースに停めます。白倉林道は落石や土砂崩れがよくある様ですが、今回は落石を少しどかしただけで無事通ることができました。ゲートが近づくと大きな岸壁が見えてきます。この日は紅葉がとても綺麗でした。

白倉林道ゲート手前にそびえ立つ岩
白倉林道ゲート手前にそびえ立つ岩
白倉林道ゲート手前の駐車スペース
白倉林道ゲート手前の駐車スペース

白倉林道〜中ノ尾根山登山口

ゲートから中ノ尾根山登山口まで林道を3-4時間ほど歩きます。登り基調の歩きやすい林道がずっと続きます。

白倉林道ゲート
白倉林道ゲート

途中に小屋が数軒。手入れがされている様です。

白倉林道の途中には小屋が数軒
白倉林道の途中には小屋が数軒

白倉林道途中の黒沢橋。こちら側から黒沢山に登る時はこの黒沢橋を渡る必要がありそうですが、奥の方は床板が一部崩壊しているようです。

黒沢橋
黒沢橋

道中の紅葉がとても綺麗。キノコは少ない様ですが松の木の周りにヌメリイグチが生えてました。

平森山?の紅葉
平森山?の紅葉
水窪川の堰堤と紅葉
水窪川の堰堤と紅葉
平森山登山口と鹿の頭蓋骨
平森山登山口と鹿の頭蓋骨
白倉山?の紅葉
白倉山?の紅葉
白倉山登山口
白倉山登山口
白倉橋手前 西俣沢の紅葉
西俣沢 白白倉橋手前 西俣沢の紅葉

林道の脇のあちこちに水が流れています。前日が雨だったこともあると思いますが、中ノ尾根山登山口の手前300m程まで、数百mおきに水が流れているので取水には困りません。

中ノ尾根山登山口の手前800m程の水量のある場所で食事用の水を汲みました。この山域は鹿が多いので煮沸した方がいいと思います。

中ノ尾根山登山口800m前の水場
中ノ尾根山登山口800m前の水場

中ノ尾根山登山口の手前400mあたりにも水が出ていました。300m手前も水が少量出ていましたが、水量が少ない箇所の水はちょっと土臭いので水量のあるところから取水するのがいいと思います。

中ノ尾根山登山口400m前の水場
中ノ尾根山登山口400m前の水場

中ノ尾根山登山口の小屋が見えてきました。

中ノ尾根山登山口の小屋
中ノ尾根山登山口の小屋

ちなみに中ノ尾根山登山口の先の林道にも水場がある情報を見かけましたが、見に行ったところ法面が崩れていて水はありませんでした。

中ノ尾根山登山口
中ノ尾根山登山口

小屋の近くにテントを設営。食事は小屋を使わせてもらいました。小屋は新しくてとても綺麗です。

今回のテント泊装備は重くても大丈夫なので夕飯は豪華に。卵スープで暖まってから、前菜は『あたり前田のおからクラッカー 生ハム・柿・チーズのせ』、メインディッシュは『ナスとピーマンのミートソースパスタ』。

あたり前田のおからクラッカー 生ハム・柿・チーズのせ
あたり前田のおからクラッカー 生ハム・柿・チーズのせ
ナスとピーマンのミートソースパスタ
ナスとピーマンのミートソースパスタ

中ノ尾根山登山口〜中ノ尾根山

2日目、行動時間が長いので早朝の暗いうちから登り始めました。中ノ尾根山登山口から急登です。

中ノ尾根山登山口の急登
中ノ尾根山登山口の急登
中ノ尾根 傾斜が緩くなってきた
中ノ尾根 傾斜が緩くなってきた

倒木を避けながら進み、傾斜が緩くなると、崩壊地が見えてきました。

中ノ尾根の崩壊地
中ノ尾根の崩壊地

崩壊地のすぐ脇を通りますが、笹薮で滑ってちょっと怖い。

中ノ尾根の崩壊地の上を通る
中ノ尾根の崩壊地の上を通る
カブト岩
カブト岩
中ノ尾根より黒沢山
中ノ尾根より黒沢山
露がついたサルオガセ
露がついたサルオガセ

カブト岩を過ぎて次の崩壊地。もっと安全なトレースもあるのになんでこっち行くんだw

中ノ尾根の2つ目の崩壊地の際を通る
中ノ尾根の2つ目の崩壊地の際を通る

2214m付近の分岐を中ノ尾根山方向へ。腰から胸丈まである笹藪漕ぎ。笹の中には倒木もたくさん隠れてて厄介です。

夏だったらマダニとヒルでやばそうですね。深南部は雪が降る前の秋の季節が登りやすそうです。

中ノ尾根山に続く深い笹薮
中ノ尾根山に続く深い笹薮

この日は11月なのに12月初頭の寒さで中ノ尾根山の山頂付近は昼間も氷点下のようでした。樹氷ができていて神秘的でした。

中ノ尾根山の樹氷
中ノ尾根山の樹氷

深南部なので東方向に富士山と駿河湾が見えます。なんか方向感覚が狂います。

中ノ尾根山の笹薮から東に富士山と駿河湾が見える
中ノ尾根山の笹薮から東に富士山と駿河湾が見える
中ノ尾根山の笹薮を掻き分けて進む
中ノ尾根山の笹薮を掻き分けて進む
中ノ尾根山の樹氷の間を進む
中ノ尾根山の樹氷の間を進む

中ノ尾根山の山頂に着きました。もうここで帰ってもいいくらい。でも合地山までまだまだあります。

中ノ尾根山 山頂
中ノ尾根山 山頂

山頂は氷点下2度。やや薄手の秋冬の服装で来ましたが、この日は太陽が出てなくて風もあるのでとても寒く感じました。もっとしっかりした冬装備が良かったですね。

中ノ尾根山の山頂は-2℃
中ノ尾根山の山頂は-2℃

中ノ尾根山〜合地山

中ノ尾根山から合地山までは一旦下ってからアップダウンがいくつか続きます。倒木が一段と増えました。下るってことは帰りは登るってことですよね?広い尾根の下りはスマホのGPSがないと迷いやすいです。

中ノ尾根山から合地山に向かう尾根も倒木だらけ
中ノ尾根山から合地山に向かう尾根も倒木だらけ
痩せ尾根の小ピーク
痩せ尾根の小ピーク
痩せ尾根
痩せ尾根

合地山I峰が近づくと急傾斜になってきました。

合地山I峰の急登
合地山I峰の急登

この辺りになると倒木や立木だらけでどこを通っていいやらって感じです。ピンクリボンがあるところが比較的通りやすいようです。

合地山I峰の急登 立木をかき分けて進む
合地山I峰の急登 立木をかき分けて進む
合地山I峰 道はないけどピンクテープが近道
合地山I峰 道はないけどピンクテープが近道

合地山I峰に着きました。何もありません。

合地山I峰 山頂 看板も眺望もなし
合地山I峰 山頂 看板も眺望もなし

合地山I峰〜中ノ尾根山登山口

合地山はI峰からIV峰まであり、II峰までは比較的近いのでII峰まで行きたかったのですが、帰りの天気が怪しくなってきて、事前に決めたタイムリミットも過ぎていたので、ここで戻ることにしました。無理してII峰まで行かないのエライですね。

中ノ尾根山の山頂付近は自分たちが合地山に行く間に天気が崩れてガスっていて、自分たちが戻ると樹氷が成長して立派なエビの尻尾ができていました。

中ノ尾根山のエビの尻尾
中ノ尾根山のエビの尻尾

笹薮の下りは自分の靴だと滑るのでチェーンスパイクをつけました。暗くなってしまいましたが無事に中ノ尾根山登山口に到着。テントに戻った途端に雨。ぎりぎりセーフでした。

中ノ尾根山登山口〜白倉林道ゲート

3日目は朝食の後、テントを畳んでゆっくり林道を戻ります。

中ノ尾根山登山口の小屋とテント
中ノ尾根山登山口の小屋とテント

小屋の中にはシラリンへのメッセージが。『シラリン = 白倉林道』だそうです。

小屋の中にあるメッセージ「シラリンへ はやくよくなってね!!そうしたら、みんなでさかなつりや、山のぼりをたのしみに行きます」
小屋の中にあるメッセージ(シラリン=白倉林道)

ゲート付近にはホオズキの実がなっていました。葉は鹿に食べられたのかな。

白倉林道のホオズキ
白倉林道のホオズキ

寄り道

帰りは浜北市にある支那そばや日歩未(ひふみ)に寄って昼食。

支那そばや日歩未(ひふみ)の暖簾
支那そばや日歩未(ひふみ)の暖簾

自分は醤油ラーメンと、付け合わせに葱鮪ご飯を頂きました。とても美味しかったです。

支那そばや日歩未(ひふみ)の醤油ラーメン
支那そばや日歩未(ひふみ)の醤油ラーメン
支那そばや日歩未(ひふみ)のねぎまご飯
支那そばや日歩未(ひふみ)のねぎまご飯

今回はゆるめの工程で紅葉の綺麗な深南部を楽しみました。それでも深南部の醍醐味をちょっと味わえたと思います。まだまだ沢山の山があるので、さらに色々な山に登って深南部の真髄を感じたいです。