ぼっちなときはフィックスロープでソロ・クライミング

仲間の都合がつかず、ぼっちになった日でもクライミングの練習がしたい!
ということで、ソロ・クライミングをしてきました。岩の上からフィックスロープを張って登る、いわゆるトップロープソロ・システムというやつです。

Z法でマルチピッチを登るソロ登攀や、確保なしで登るフリーソロとは違います。
終了点まで歩いて登れるフリークライミングのゲレンデやトラッドクライミングのシングルピッチの岩場で、上からフィックスロープを張り、アッセンダーで確保しながら登るので比較的安全です。トップロープと違いビレイヤーが要らないので一人でクライミングの練習ができます。

ただし、沢やアルパインでのフィックスロープと違い、急傾斜(垂壁・ハング・前傾壁)で落ちる前提の岩を登るので、アッセンダーが止まらなかったときや大きな衝撃荷重でロープが裂けたりすると大ケガにつながります。ですので安全のためフィックスロープを2本、アッセンダーも2個使って二重化します。2本のロープに荷重分散することでロープが傷みにくい効果もあります。

事前にアッセンダーを2個用意しておきます。ペツルのマイクロトラクション、ナノトラクション、エーデルリッドのスポック等のセルフジャミングプーリーが、抵抗が少なくスムーズに登れるのでおすすめです。

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ペツルのタイブロックや各社アッセンダーでもいいですが、登攀中にアッセンダーを手で操作する必要があるかもしれません。フリクションノットでもできなくはないですが、登攀中に両手を使ってフリクションノットを引き上げる必要があるので垂壁や前傾壁(ハング)だと厳しいです。

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終了点まで岩壁を巻いて登り、ロープを2本固定します。25m以下の高さなら50mシングルロープを中央で固定すれば1本で済みますね。
ロープは一本だけに荷重がかかっても動かないようにエイトノットなどでしっかり固定。ロープが岩角に擦れないように、擦れる場合は岩角より下の支点にもロープを固定します。

終了点にシングルロープの中間を固定して2本のフィックスロープを張る

懸垂下降か巻道を歩いて取り付きに降ります。

2本のロープの地面近くに重りを吊るします。登ったときにアッセンダーと一緒にロープが上がってしまわないようにするためです。重りは余ったロープや使わないギアや水等でいいですが、岩に擦れて傷つくので百均などで買った安い袋に入れるといいです。重さは1kg程度で十分です。重すぎると登った後の懸垂下降が大変になります。

2本のフィックスロープの地面近くに重りを結びつける

そして重要なことですが、前傾壁で墜落して宙吊りになったとき、壁に手足が届かないと誰も降ろしてくれず降りることも登ることもできなくなるので、登るときは登り返し用のスリングやカラビナ、懸垂下降器を必ず身に着けます。

準備ができたら、2つのアッセンダー(マイクロトラクション、ナノトラクション、スポックなどのセルフジャミングプーリー、またはタイブロックなど)をシットハーネスのビレイループに繋ぎ、別々のロープに接続します。
ビレイループの位置に2つのアッセンダーを付けてもいいですが、干渉を避けたい場合は一方のアッセンダーを30cmほどのスリングで伸ばし、簡易チェストハーネスで胸の位置に吊り下げます。墜落したとき簡易チェストハーネスに荷重があまりかからないように長さを調整します。あくまでシットハーネスで荷重を支えます。

セルフジャミングプーリー2つ(マイクロトラクションとスポック)を別々のロープに接続

登る前にテンションをかけてみて、2つのアッセンダーが効いてるか確認してから登ります。
登ってる最中はロープがたるまないか注意して、ロープがアッセンダーに引っかかってたるんでたら手で下のロープを引いて張ります。

下の写真は一方のアッセンダーをタイブロックにした構成です。タイブロックは旧モデル(樹脂パーツがない)だとロープをバネで押さえる機構がなく制動が効かないことがあるので現行モデルがいいです。タイブロックは一緒に使うカラビナも選びます。断面が太くて丸い形状のHMSかオーバル型がいいです。カラビナの断面に薄い箇所があるとタイブロックの制動が効かないことがあります。ペツル純正のHMSと組み合わせるのが一番いいのですがお高いんですよね。

タイブロックとセルフジャミングプーリー(スポック)を別々のロープに接続

終了点まで登ったら、そのまま上に抜けるか懸垂下降します。

懸垂下降するときは、終了点にセルフビレイしてから、アッセンダーをロープから外し、懸垂下降器をセット、テンションをかけて確認してからセルフビレイを外して懸垂下降します。
マイクロトラクションやスポックはカム解除機構があるので、ロープに付けたままカムを解除して懸垂下降してみたところ、ロープがカムに当たってすぐロックしてしまったので、マイクロトラクションやスポックもちゃんとロープから外して懸垂下降した方がいいです。

これでぼっちのときでも思う存分フリークライミングの練習ができますね。

参考 ペツル公式サイト フィックスロープでのソロクライミング(英語)

 

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