2024.12.28 八ヶ岳の美濃戸から赤岳鉱泉に向かう北沢の途中にある、峰ノ松目沢でアイスクライミング。寒い日が続いて氷の状態がよく、まだ積雪が少ないため氷がよく出ていて高さがあり、難易度高めのルートアイスでした。

峰の松目沢はアイスクライミングの本でも紹介されていますが、その概念図の沢の向きが違うようで入渓点がわかりにくいです。峰の松目沢は南東沢と南西沢があり、アイスクライミングでよく登られているのは南東沢。地形図で見ると峰の松目から南東に流れている沢です。
美濃戸から北沢を赤岳鉱泉方面に1時間半ほど、橋を5-6回渡ったところで登山道を外れ、北沢の右岸を100mほど下り3本目の広い枝沢が峰の松目沢です。

沢の前半は新雪の膝下ラッセルで雪の下に岩がゴロゴロ隠れてて歩きにくかったですが、途中から沢が凍結していて歩きやすくなりました。この日は気温が低く曇りなのでかなり寒い。アイスグローブでは指先が冷えて痺れてくるのでダブルグローブに替えました。
入渓から1時間ほど沢を歩くとF1。

F1は緩斜面で経験者ならフリーで登れますが高さがあります。今回はパートナーのリード練習でロープを出して登ってもらいました。
F1以降はF2からF10まで近い間隔で滝が連続します。ロープを繋いだまま引いてってF2へ。

F2のグレードはIV程度。氷が薄いところはスクリューが貫通してしまいますが快適に登れます。

F2の後はF3-F7まで小滝や緩斜面の滝が続きます。今回は積雪が少なく氷の高さがあり、どの滝も初級者ならスタッカットで確保しながら登るくらいの滝でしたが、いちいちロープを出していると時間がかかるので、F3-F7までコンテで一気に登りました。プロテクションを取ったのは2滝ほど。



F6まで来ると二俣があり、左俣にルートのF6-F10が見えます。

F7は小さいですが、バーチカルの氷柱をのっ越すのがプチ核心。
そしてようやくF8へ。峰の松目に抜けるならF10まで登らないとならないですが、ピストンならF8まで登って折り返すのが一般的のようです。

F8は氷柱状で、一部繋がってますが難しそうです。ここまで時間もかかってることから、登らずに沢を下降して戻ることにしました。ちなみに巻いて上に抜けるなら右岸が積雪が少なくて巻けそうでした。
F8を上る場合、以前登った時は残置ロープで終了点を作れましたが、もし無くなっていたら岩に終了点を作る必要があるかもしれないので、念の為ハーケンが2本ほどあるといいです。
下降はシングルロープ50mでなんとか足りましたが、滝を1本ずつ懸垂下降しないとならず、懸垂下降支点が取りにくいところもあります。スピードアップするならダブルロープが良さそうです。1箇所だけアバラコフ(V字スレッド)で懸垂下降支点を作りました。

アバラコフは大分慣れてきて1分以内で作れるようになりました。今回は氷がよく凍ってるのでメインロープを直接通してますが、氷が濡れているとロープが凍りついて回収できなくなるリスクがあるので捨て縄を通した方が無難です。
入渓点に戻り、北沢を40分ほど登ると赤岳鉱泉。赤岳鉱泉に泊まって明日もアイスクライミングです。

夕食はステーキ。前回はビーフシチューでした。ステーキとビーフシチューが交互に出るのかな?どちらも美味しいです。ステーキは焼きすぎると肉が硬くなるので火が通ったら皿の脇に避けておくのがいいらしいです。
今回は贅沢に小屋泊にしましたが、テント泊にして夕食だけ予約するのもおすすめです。
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