尾白川 錦滝・ガンガノ沢 アイスクライミング

2025.2.22 尾白川の錦滝・ガンガノ沢でアイスクライミング。
ガンガノ沢は甲斐駒ヶ岳を源とする尾白川の下流域の氷瀑エリアの一つ。日向山の南側にある沢です。錦滝はガンガノ沢のF1にあたります。ここは標高が低く氷結が良くない年が多いのですが、今シーズンは寒波で氷の状態がいいらしいので行ってきました。

尾白川 ガンガノ沢 シークレット大滝(アイスボルダーエリア)
尾白川 ガンガノ沢 シークレット大滝(アイスボルダーエリア)

矢立石登山口駐車場に向かいますが、手前300m程のところにゲートがあり、ここから歩きます。路肩に3-4台程の駐車スペース。駐車場での気温-5℃。アプローチは雪や凍結がほとんどありませんでした。

矢立石登山口駐車場の手前300m程にゲート
矢立石登山口駐車場の手前300m程にゲート

アプローチは林道を50分ほど歩くと錦滝が見えてきます。今シーズンは水の流れが変わったのか、錦滝の氷の形が大きく変わっています。以前は左下部が緩傾斜で右がV+の氷柱状のバーチカルアイスでしたが、今シーズンは右全体が緩傾斜でIV程度のグレードになっていました。

錦滝
錦滝

東屋で装備を整えて入渓。今回はミゾーのアイススクリューホルダー「ギアマン」を使ってみましたが、これがすごく便利。以前はハーネスのアイスクリッパーにスクリューを掛けていましたが、ハイステップのとき邪魔になったり休憩で腰掛けたときに地面に当たって外れてしまうことがありました。しかしミゾーのギアマンはそういうことがなく、出し入れも簡単、準備や片付けも素早くできて快適です。見た目がカッコ悪いのだけがネックです。

ミゾー アイススクリュー用ホルダー ギアマン ダブル
ミゾー アイススクリュー用ホルダー ギアマン ダブル

錦滝に近づいてみると、正面はフレーク状に溶けていてスクリューが打てなさそうでしたが、右側面は大丈夫でスクリューもしっかり打てそうなので、リード&フォローで登攀開始。グレードIV程度で簡単に登れてしまいました。ロープスケール40m、スクリュー9本使用。50mロープで奥の木で終了点が作れますが、ビレイ時にフォローが見える落ち口までは近づけないです。

錦滝をリード
錦滝をリード

続いてF2を登ります。日が当たり氷が柔らかいですがスクリューはしっかり打てました。グレードIV、ロープスケール40m、スクリュー9本使用。落ち口の氷が数cmの薄さでした。来週気温が上がると穴が空いてしまうかも。

ガンガノ沢F2をリード
ガンガノ沢F2をリード

F2の落ち口付近は木がないですが、残置ボルトか岩で終了点が作れます。人工支点は基本的に信用できないので大きな岩で終了点を構築します。

岩で終了点を作ってフォロービレイ
岩で終了点を作ってフォロービレイ

F2の先は5m前後の小滝が続きます。

ガンガノ沢の小滝
ガンガノ沢の小滝
ガンガノ沢の小滝
ガンガノ沢の小滝
ガンガノ沢の小滝
ガンガノ沢の小滝

巻道もありますが、氷の状態がいいので全ての滝を登りました。いくつか小滝を登るとシークレットエリアと呼ばれる(本でも紹介されているので特にシークレットという訳ではないのですが)アイスボルダーエリアに到着。ここもよく氷結していました。壁の奥にマルチピッチができる大滝も見えます。

ガンガノ沢 シークレットエリア(アイスボルダーエリア)
ガンガノ沢 シークレットエリア(アイスボルダーエリア)

今回は錦滝も登って時間がなくなったので、ここから同ルートを懸垂下降で下山。懸垂下降の支点は取りにくく、残置ロープやボルトを支点にしました。40mの滝があるのでダブルロープで。

懸垂下降(流し懸垂)
懸垂下降(流し懸垂)

ガンガノ沢はルートグレード3級下くらいで、短いですが思ってたより本格的なルートアイスを楽しめました。このエリアには平田ルンゼ、岩間ルンゼ、刃渡り沢などアイスクライミングのルートが色々あるので、よく冷えたシーズンにはまた来ようと思います。