ジャンダルム〜奥穂高岳 岳沢周回

2023.7.16-17 連休の日曜から月曜にかけて、ジャンダルムに登ってきた。

コースは「上高地〜岳沢小屋(泊)〜天狗沢〜ジャンダルム〜奥穂高〜吊尾根〜紀美子平〜重太郎新道〜岳沢」の周回。
1日目は穂高連峰の稜線にずっと雲がかかっていたが、2日目は天気が良くジャンダルムの稜線は日陰もあり涼しくて快適。一方、奥穂高からはずっと日向で暑くて熱中症になりかけたが、縦走をガッツリ楽しめた。


ジャンダルム、奥穂高側から。

装備は32Lザックにテン泊装備と2日分の食料、1日目の水、念の為の補助ロープ類で8kg。テン泊装備は岳沢小屋にデポするので重くてもいいが、シュラフはエスケープビビイと防寒着で代用、ツエルトで軽量化した。補助ロープ類は何事もなく使わなかった。


岳沢小屋でテン泊。ツエルトは自分だけだった。

今回の登山靴はスポルティバのボルダーXミッドGTX。岩も登れるゴアテックス防水ミドルカットのシューズ。岩稜帯の多いアルプスの縦走に適してるお気に入りの登山靴。クライミングもいける。


岳沢小屋のビーフカレー美味い。

1日目の岳沢は天気が良かったが穂高連峰の稜線はずっとガスがかかっていた。その日の朝に紀美子平で死亡事故が立て続けにありヘリが何度も飛んできたが、ガスに阻まれて当日は救助できなかったようだ。夜は思ったより冷えたので手持ちの防寒着を全部使って寝た。今回初めて自己膨張式マットのサーマレストプロライトSを使った。ポンプバッグで膨らますのにコツがいるがクッションが効いて背中に石があっても痛くなく、暖かくて快適だった。


重太郎新道から望む岳沢。写真中央のピークが西穂高岳。左下の赤い岳沢小屋の奥2本目の天狗沢を右上のコルまで登る。

2日目は帰りのバスに間に合うよう朝4時から天狗沢を登る。天狗沢はトレースやマークがあり今年はルート上に雪渓も残ってないので難しくはない。雪があればアイゼンピッケルが必要。


天狗沢上部から前穂高岳。

天狗のコル〜ジャンダルム〜奥穂高間は一般登山道最難関だけあって気が抜けない。登攀的には易しいがちょっとでもミスしたら墜落死するような岩峰がいくつも続く。天気は良くて風が涼しく日陰もあって快適に登れた。マークがない箇所も多く、自分でルーファイできないとならない。稜線のどこを行くか、どっちをトラバースするか、どこをクライムダウンするか。ルーファイをミスするパーティもいるので他人は当てにならない。


ジャンダルムに向かう稜線から西穂高岳と焼岳を振り返り。ちょとしたミスが命取りの岩峰が続く。


ジャンダルムの稜線に咲くミヤマダイコンソウ。

ジャンダルム自体の登攀は奥穂側は立っていてロープがあったほうがいいが、西穂側から簡単に登れる。頂上で昼食を食べてゆっくりした後、奥穂高に抜けた。ここまで、危なっかしい登山者を何組か見かけた。危険なトラバースで行き詰まってるパーティ、馬の背で動けなくなってる初心者など。無理せず自身の技量にあった山を選ばないと、いつ事故が起きてもおかしくない。


ジャンダルム、奥穂高側から。

奥穂高からは風がなく日陰もないのでかなり暑く熱中症になりそうだった。吊尾根、重太郎新道から岳沢に降りてテン泊装備を回収し上高地に戻った。終バスになんとか間に合ったが、大勢の観光客でバス待ちの列が出来ていて1時間近く待ったのでもっとゆっくりでも良かった。